製図試験のエスキスで、
「なんとなく進めていたら、最後に全部おかしくなった」
そんな経験はありませんか。
多くの場合、その原因は作図スキルや知識不足ではなく、ゾーニングの崩れです。
ゾーニングは一度崩れると、
動線・構造・設備・法規まで連鎖的に破綻します。
この記事では、製図試験でゾーニングが崩れる典型的な理由を整理し、
「なぜ崩れるのか」「どう防ぐのか」を言語化します。
ゾーニングが崩れると何が起きるのか
ゾーニングが崩れると、次のような現象が一気に発生します。
- 動線が交錯し、説明不能になる
- 構造グリッドが合わず、柱位置が破綻する
- 設備スペースが後出しになり、無理が出る
- 法規処理が帳尻合わせになる
この状態になると、
どこを直しても別の場所が壊れる「負のループ」に入ります。
ゾーニングが崩れる理由① 条件整理が曖昧なまま描き始める
最も多い原因です。
- 必要室の優先順位が決まっていない
- 面積条件を正確に把握していない
- 「あとで調整すればいい」と思っている
この状態で描き始めると、
途中で必ずゾーニングが破綻します。
ゾーニングは描きながら考えるものではありません。
描く前に8割決めておく工程です。
ゾーニングが崩れる理由② 動線を後回しにしている
ゾーニングがうまくいかない人ほど、
- 室の配置
- 面積の成立
ばかりに意識が向き、
動線を最後に処理しがちです。
製図試験では、
ゾーニング=動線計画
と言っても過言ではありません。
動線を後回しにしたゾーニングは、
ほぼ確実に崩れます。
ゾーニングが崩れる理由③ ボリューム検討が甘い
平面だけでゾーニングを考えていると、
- 階をまたぐ室構成
- 吹抜け・階高
- 構造的な成立
が後から問題になります。
ボリュームを意識しないゾーニングは、
「平面だけ成立している不安定な案」になりやすい。
ゾーニングが崩れる理由④ 1階から順番に考えている
1階 → 2階 → 3階
という順番で考えると、
- 上階の条件が後出し
- 下階の修正が増える
という状況になります。
ゾーニングが安定する人は、
建物全体を同時に見ています。
ゾーニングが崩れる理由⑤ 修正前提で進めてしまう
「とりあえず置く」
「あとで直す」
この思考が一番危険です。
製図試験のエスキスは、
修正すればするほど時間と整合性を失います。
ゾーニングは
最初の一手がすべてです。
ゾーニングを安定させるために意識すべきこと
ゾーニングを崩さないために必要なのは、
- 条件整理を描く前に終わらせる
- 動線を最優先で組み立てる
- ボリュームを同時にイメージする
- 修正しない前提で初期案を作る
これは才能やセンスの話ではありません。
順序と考え方の問題です。
まとめ|ゾーニングは「センス」ではなく「順序」
ゾーニングが崩れる人は、
能力が低いわけでも、理解力がないわけでもありません。
ほとんどの場合、
考える順番を間違えているだけです。
順序を整えれば、
ゾーニングは安定し、
エスキス全体が一気に楽になります。
次に読むべき記事
👉「エスキスがまとまらない原因」
ゾーニングが崩れる前段階で起きている思考のズレを整理しています。
「なぜ毎回途中で迷子になるのか」を構造的に理解できます。
👉「動線計画で意識するポイント」
ゾーニングと直結する動線の考え方を具体化した記事です。
配置に迷わなくなる判断軸を持てるようになります。
