※この記事は、建築が好きではなかった社会人が、一級建築士試験で何度も迷いながらたどり着いた実体験をもとに書いています。
― 数字だけ見ていると、たぶん判断を間違えます ―
「一級建築士って、合格率10%くらいでしょ?」
よく聞く話ですが、それをそのまま信じると危険です。
なぜなら、
その数字は“受験生の実態”をほとんど反映していないから。
この記事では、
- 公表されている合格率の数字
- 学科と製図、それぞれの現実
- 実際に挑戦する人にとっての“体感合格率”
を、できるだけ正直に書きます。
公表されている一級建築士の合格率
まずは、よく目にする数字から。
- 学科試験 合格率:約20%前後
- 製図試験 合格率:約30〜40%
- 最終合格率(その年にストレート合格):約8〜10%
ここだけ見ると、
「10人に1人しか受からない超難関資格」
という印象になります。
ですが、この数字には大きな落とし穴があります。
合格率が低く見える理由①
「本気じゃない受験生」も全員カウントされている
一級建築士試験は、
- 記念受験
- 勉強がほぼ進んでいない状態
- 仕事が忙しくて途中で失速
- 数年前の知識のまま再挑戦
こういう人も、全員“受験者”としてカウントされます。
つまり、
「1年間しっかり勉強した人だけの合格率」
ではありません。
合格率が低く見える理由②
学科と製図は“別物”なのに、まとめて語られがち
一級建築士は、
- 学科試験
- 製図試験
この2段階選抜です。
しかも、
- 学科:暗記+理解+時間配分
- 製図:設計力+判断力+ミス耐性
求められる能力がまったく違う。
「学科を通過した人しか製図を受けていない」
この構造を無視して合格率だけ見ると、
必要以上に難しく見えます。
現実的な“体感合格率”はどれくらいか
あくまで体感ベースですが、
✔ 学科試験
- 1年間しっかり勉強した人
→ 合格率 40〜50%程度
✔ 製図試験
- 課題を理解し、最低限の練習量を積んだ人
→ 合格率 30%前後
✔ トータル
- 「途中で投げない人」に限れば
→ 10人に2〜3人は最終合格圏
これが、数字と現実を両方見たときの感覚です。
「向いていないから落ちる」は、だいたい間違い
よくある誤解がこれです。
- センスがない
- 設計経験がない
- 文系だから
- 工業高校卒だから
でも実際に落ちていく人の多くは、
- 勉強量が足りていない
- 戦い方を知らない
- 学科と製図の切り替えが遅い
- 合格ラインを誤解している
このどれかに当てはまります。
能力の問題ではないケースがほとんどです。
合格率を見るときの正しい考え方
一級建築士の合格率は、
「自分がちゃんとやった場合、どうか」
で考えるべきです。
- 1年〜数年の計画を立てる
- 学科は過去問中心で回す
- 製図は“合格点を取りに行く”意識
この前提があれば、
「合格率10%」という数字に
過度にビビる必要はありません。
まとめ|合格率は“脅しの数字”じゃない
- 公表合格率は低く見えがち
- 本気組だけで見ると、印象は変わる
- 落ちる理由の多くは“戦略ミス”
一級建築士は、
才能よりも、継続と考え方で決まる試験です。
合格率を見て諦めるより、
「どうすればその側に入れるか」を考えた方が、
よほど現実的です。
次に読むべき記事
👉「社会人が一級建築士を目指す現実的ルート」
合格率が低く見える理由の多くは、
社会人特有の時間制約と戦略ミスにあります。
仕事を続けながら合格した人の現実的な進み方をまとめています。

