製図試験のエスキスで、
「一応まとまっているはずなのに、どこか違和感がある」
そう感じたことはありませんか。
その違和感の正体は、動線計画であることが非常に多いです。
動線は派手な加点要素ではありません。
しかし、破綻すると一気に評価を落とす要素でもあります。
この記事では、
一級建築士製図試験のエスキス段階で
最低限、ここだけは外してはいけない動線計画のポイントを整理します。
動線計画が軽視されがちな理由
エスキスでは、どうしても
- ゾーニング
- 面積調整
- ボリューム構成
に意識が向きがちです。
その結果、動線は
「あとでつながっていればいい」
という扱いになりやすい。
しかし試験では、
動線は計画全体の整合性を見る指標として使われます。
動線が雑=計画全体が雑
そう判断されるリスクがあります。
動線計画の基本は「分ける」こと
動線計画で最初に意識すべきことは、
すべての動線をきれいにつなぐことではありません。
基本はこの3つです。
- 利用者動線
- 管理・サービス動線
- 非常・避難動線
これらが
「混ざっていないか」
「無理につながっていないか」
まずは分離できているかが重要です。
利用者動線で意識すべきポイント
利用者動線で見られているのは、
快適さというより納得感です。
- エントランスから主要室まで迷わないか
- 無駄に戻る・交差する動きになっていないか
- 用途に対して自然な流れか
特に注意したいのは、
エレベーター・階段からの動線。
ここが不自然だと、
計画全体の評価が一段落ちます。
管理・サービス動線で見られている点
管理動線は、
描き忘れると一発で「考えていない計画」になります。
- ゴミ出し動線
- 倉庫・バックヤードへの動線
- スタッフ専用動線
これらが
利用者動線と完全に重なっている場合、
かなり厳しい評価になりがちです。
完璧である必要はありません。
最低限、意識して分けた形跡があるかが重要です。
動線が破綻する典型パターン
製図試験でよく見る失敗は、次のようなものです。
- 面積を優先しすぎて動線が後付け
- ゾーニング変更のたびに動線が歪む
- 平面だけ見て断面・上下動線を無視
特に、
上下階の動線を最後まで考えていない
これは非常に多いミスです。
エスキス段階での動線チェック方法
エスキス中におすすめなのは、
人になって図面をなぞることです。
- 利用者として入る
- 管理者として裏から入る
- 非常時に避難する
それぞれの立場で
「この動き、変じゃないか?」
と自分に問いかけてください。
線を引く前に、
頭の中で歩かせるだけでも効果があります。
まとめ|動線は「考えた形跡」を残す
製図試験の動線計画で求められているのは、
実務レベルの完璧さではありません。
- 分けようとしたか
- 無理のない流れか
- 計画として一貫しているか
この3点が伝われば十分です。
動線は、
エスキスの思考力を最も静かに評価される要素
だという意識を持っておきましょう。
次に読むべき記事
👉「ゾーニングが崩れる理由」
動線がうまくいかない人の多くは、ゾーニングの段階で無理をしています。
動線とゾーニングが同時に崩れる仕組みを整理しておくと、エスキス全体が安定します。
👉「エスキスの考え方テンプレ」
動線・ゾーニング・ボリュームを同時に整理するための思考順をまとめた記事です。
毎回エスキスが迷走する人ほど、先にこの型を入れておく意味があります。
