― 結論:7〜10年分を「やり切る」ことが正解 ―
目次
- なぜ「過去問は何年分か」で迷うのか
- 結論:7〜10年分が最も再現性が高い
- 5年分では足りない理由
- 10年以上はやりすぎなのか?
- 「年数」より大事な本当の基準
- 過去問の正しい回し方(年数別)
- よくある失敗例とその回避策
- まとめ:過去問は“量”ではなく“消化率”
1. なぜ「過去問は何年分か」で迷うのか
一級建築士の学科勉強を始めると、
必ずぶつかるのがこの疑問です。
- 「5年分で十分」
- 「10年分はやれ」
- 「古い問題は意味がない」
情報がバラバラで、
何を信じていいか分からなくなる。
でも実は、
この議論は少しズレています。
本当に大事なのは、
「何年分やるか」より
**「どう使うか」**です。
2. 結論:7〜10年分が最も再現性が高い
多くの社会人受験生にとっての最適解は、
過去問7〜10年分を、最低2周以上
このゾーンが一番バランスがいい。
- 出題傾向を十分にカバーできる
- 古すぎる論点に振り回されない
- 現実的な勉強量に収まる
逆に言うと、
- 5年分以下 → 情報不足
- 10年以上 → 消化不良
になりやすいです。
3. 5年分では足りない理由
「直近5年分を完璧にすればいい」
この考え方、
かなり危険です。
理由は3つあります。
理由①:出題の波を読み切れない
一級建築士の学科は、
- 数年おきに復活する論点
- 出たり出なかったりする分野
が多い。
5年分だと、
たまたま出ていない重要論点を丸ごと落とします。
理由②:初見問題への耐性がつかない
本番では、
- 見たことあるけど、少し違う
- 過去問の焼き直し+ひねり
こういう問題が必ず出ます。
年数が少ないと、
この「揺さぶり」に弱い。
理由③:科目バランスが偏る
特定の年だけやると、
- 施工が簡単だった年
- 構造が異常に難しい年
に引っ張られて、
勉強配分を間違えやすくなります。
4. 10年以上はやりすぎなのか?
結論から言うと、
やりすぎになりやすいが、完全に無駄ではない
ただし条件つきです。
やりすぎになるケース
- 初学者がいきなり15年分
- 1周も終わっていないのに年数を増やす
この場合、
「やった気」だけが増えます。
使っていいケース
- 7〜10年分を2周以上終えた後
- 苦手科目の補強として使う
この使い方なら、
古い問題も「理解用教材」として価値があります。
5. 「年数」より大事な本当の基準
過去問で本当に見るべき基準はこれです。
- なぜこの選択肢は×なのか
- どこを勘違いしやすいか
- 次に出たらどう問われるか
これを説明できない問題は、
何年分やっても身についていません。
逆に、
- 7年分でも
- 深く理解できていれば
合格点には十分届きます。
6. 過去問の正しい回し方(年数別)
① 1周目(7〜10年分)
- 正解・不正解を気にしすぎない
- 「こんな論点がある」と知る
- 解説を読むことが目的
② 2周目(同じ年数)
- 間違えた問題だけ
- 正解理由を言語化
- 選択肢単位で理解
③ 3周目(直前期)
- よく落とす問題だけ
- 足切り防止が目的
年数を増やすより、
同じ年数を深く回す方が効果的です。
7. よくある失敗例とその回避策
失敗①:年数だけ増やして満足
→ 回避策:2周目に入るまで年数を増やさない
失敗②:古い問題に引きずられる
→ 回避策:法改正・制度変更は割り切る
失敗③:過去問=暗記になる
→ 回避策:「なぜ×か」を必ず確認
8. まとめ:過去問は“量”ではなく“消化率”
過去問は、
- たくさんやった人
- 古い年まで持っている人
が勝つ試験ではありません。
理解して、説明できて、再現できる人が受かります。
そのための最適解が、
- 7〜10年分
- 最低2周
- 選択肢単位で理解
これが、
一級建築士・学科試験における
一番ブレにくい過去問戦略です。
次の記事では、
**「過去問は何年分やるべきか」**を、
もう一段深く掘ります。

