一級建築士製図試験の勉強を進めていると、
多くの人が一度はこう感じます。
「エスキスが、どうしてもまとまらない」
時間だけが過ぎて、
図面に入れないまま終わる。
毎回やり直しになってしまう。
実はこれ、
能力やセンスの問題ではありません。
エスキスがまとまらない人には、
ほぼ共通した「原因」があります。
この記事では、
エスキスが迷走する根本原因と、
抜け出すための考え方を整理します。
エスキスがまとまらないのは珍しいことではない
まず大前提として、
エスキスが一発でまとまる人の方が少数派です。
むしろ、
- 最初は必ずどこかが破綻する
- 修正しながら形にしていく
- 完璧ではないが「描ける状態」に持っていく
これが普通です。
「まとまらない=ダメ」
ではありません。
問題は、
まとまらない状態から抜け出せないことです。
原因① 最初から「正解」を作ろうとしている
エスキスが止まる最大の原因がこれです。
- 模範解答のような構成にしたい
- 一度で完成形に近づけたい
- 間違えたくない
この意識が強すぎると、
手が止まります。
製図試験のエスキスは、
最初から正解を出す作業ではありません。
「仮で置く」
「あとで直す前提で決める」
この割り切りがないと、
一生まとまりません。
原因② 情報を全部入れようとしている
課題文を読んでいるうちに、
- 要求室を全部満たそう
- 条件を完璧に処理しよう
- 加点を全部拾おう
こう考え始めると、
エスキスは一気に重くなります。
エスキスの段階でやるべきなのは、
- 大枠の構成が成立しているか
- 致命的な欠陥がないか
これだけです。
細かい条件処理は、
後工程で十分間に合います。
原因③ ボリュームと動線を同時に考えている
意外と多いのがこのパターンです。
- 面積を調整しながら
- 動線も整えながら
- ゾーニングも考える
これを同時にやると、
脳が完全にオーバーフローします。
エスキスは、
- まずボリューム
- 次にゾーニング
- 最後に動線
順番を分けるだけで、
驚くほど整理されます。
原因④ エスキスに時間をかけすぎている
「ちゃんと考えたい」
この気持ちは大切です。
ただし、
考えすぎは毒になります。
エスキスに時間をかけすぎると、
- 修正する勇気がなくなる
- 捨てる判断ができなくなる
- 作図時間が圧迫される
という悪循環に入ります。
エスキスは
「一定時間で区切るもの」です。
原因⑤ 毎回やり方が変わっている
- 今日はこの順番
- 次は別の考え方
- 模範解答を見て路線変更
これを繰り返すと、
自分の型が一生できません。
エスキスがまとまる人は、
- 毎回ほぼ同じ手順
- 同じ思考の流れ
- 同じチェックポイント
で進めています。
型がない人ほど、
迷います。
エスキスがまとまらない人に共通する思考パターン
ここまでの原因をまとめると、
- 完璧主義
- 情報過多
- 同時処理
- 時間無制限
- 型がない
この5つが重なっています。
逆に言えば、
ここを崩せばエスキスは動き出します。
まとめ|エスキスは「完成度」より「前に進む力」
エスキスは、
- きれいにまとめる作業ではありません
- 評価される図面を描くための準備です
多少いびつでも、
多少荒くても、
「作図に入れる状態」
を作れた人が勝ちます。
エスキスがまとまらないのは、
真面目な証拠でもあります。
あとは、
考え方を少しだけ変えるだけです。
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